JR103系電車のドア音の謎


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先週の金曜日の春のような暖かさが嘘のよう。
週末から一気に冬に逆戻りしたかと思えば、今朝なぞ空を舞う雪が。。。
「猫はこたつで丸くなる」と申しますが、彼女ならきっと大喜びで雪だるま作りに勤しんでいるものと思われます。

   * * *

本日は鉄ネタです。
しかも相当に読む人を選ぶ話かと。。。
無理して読む代わりに、
\ちぇぇぇぇぇん!/
とコメントしておいてくださると助かります。
10個ぐらい並んでいると、喜びのあまり悶絶する予定です。

20120227_001a.jpg

かつて「ニッポンのデンシャの顔」と言われたら、即座に思い浮かべるぐらいにメジャーな存在だった国鉄103系電車。
JR東日本とJR東海からは完全に姿を消し、今はJR西日本とJR九州に残るのみとなりました。
相次ぐ新型車両の投入で急速に数を減らしてはいますが、近畿圏ではまだまだ現役です。

先日、所用でJR奈良線を利用する機会があり、いつものごとくMT55モーターのサウンドを堪能していたのですが、何やら違和感が。。。
ドアが閉まる時の音が、どうにも腑に落ちないのです。

オリジナルの103系電車は、ドアが開く時には「シュゥゥゥ…ゴロゴロゴロ、ドン!」、ドアが閉まる時には「チッ! ゴロゴロゴロ、ドン!」という音がします。
開扉時の音は、初期の113系電車なんかと大差ないのですが、閉扉時の音は全然違います。
113系電車等の場合は、ドアが閉まる時にはエア音は出ません。
ドアが転がる音がするだけです。
理由は、開扉時にはドアエンジンのシリンダからエアが抜けるために「シュゥゥゥ…」という音がするのですが、閉扉時にはシリンダにエアを込めるだけなので、音はしないのです。

ちなみに、113系2000番台や201系電車はこれとは逆にドアが閉まる時にだけエア音がします。
走行中に何らかの事情でエアが抜けてもドアが勝手に開かないよう、103系電車とはドアエンジンを逆転させて取り付けているのだそうです。
また、115系電車など半自動ドアを装備した車両は、そもそもドアエンジンの構造が異なるので、開扉時にも閉扉時にもエア音がします。

さて、この日に乗った103系電車のお話ですが、開扉時は特にいつもと変化なし。
ところが、ドアを閉める時の音がなんとも妙なのです。
「ゴロゴロゴロ、ドン! チッ!」
…え?
最初、耳を疑いました。
ドアが閉まってから、遅れてエア音がするのです。
聞き間違いかと思って、次の駅でも耳を澄ませて聞いてみました。
「ゴロゴロゴロ、ドン! チッ!」
やっぱり、エア音の方が遅れて聞こえて来ます。

どうにも腑に落ちません。
今まで、閉扉時のエア音は、ドアエンジンにエアを込める音だと思っていました。
弁の構造か何かの事情で、エア込め時にも音が出るのだと思い込んでいました。
でも、明らかに、エア音の方が後からやってくるのです。

妙だ。。。
すごく妙だぞ。。。
103系電車よ、一体、何が起こっているのだ!?

すんごく気になったので、家に帰ってからネットを漁ってみました。
同様にこの現象に気付かれた方が居て、ちょっとした話題になっていました。
みんなして不思議がっていたのですが、やがて、とある文章に行き着きました。

103系電車の閉扉時のエア音は、ドアエンジンからの音じゃない。
応荷重装置の電磁弁が作動している音だ。

眼から鱗とは、まさにこのことでした。
今まで、ずーーーーーっと、ドアエンジンの音だと思っていた「チッ!」というエア音が、全然別の場所にある応荷重装置の電磁弁から発せられていた音だったとは。。。
つまり、103系電車の場合、ドアスイッチを閉側に入れると、ドアエンジンを作動させると同時に、各車両の台車のコイルバネのたわみ度から乗客の重量…荷重を測定し、その荷重に応じて限流値や圧縮空気圧を調整して、一定の性能で電車を加減速できるように応荷重装置が作動します。
ドアエンジンと応荷重装置は同時に動作を開始するので、先に応荷重装置の電磁弁からの音が聞こえ、それに続くようにドアが閉まっていたのです。
あまりにも絶妙なタイミングだったので、今までずっと一つの装置の音だと思い込んでました。。。(((( ;゚Д゚))))

それで今回の話。
どうやら駆け込み乗車の多さが遠因のようですね。
せっかく荷重を測定して調整しても、ドアを閉め直せば、もう一度測定のやり直し。
頻繁になれば応荷重装置にも負担がかかりますし、無駄な動作も気になります。
そこで、応荷重装置が作動するタイミングを遅らせて、まずドアを完全に閉めてしまい、閉扉完了後に荷重を測定して応荷重装置を作動させると。。。

これだけ書くと、なんで最初からそういう風にしておかなかったのかと言われそうですが、ドアが閉まれば今度は運転士が電車を発車させる訳ですから、それまでに応荷重装置が作動していなければ意味がありません。
秒単位を争う通勤輸送。
素早く確実に動作させることを優先せざるを得なかった事情を容易に想像できます。
こういう調整は、今の時代だからこそできる話なのかもしれません。

今でこそ時代遅れの象徴とされる103系電車。
でも、それはあくまでも今の時代という視点から見ればの話です。
高度成長期、爆発的に増えていく通勤客を捌くのに必死だった時代。
限られた予算と設備の中で、少しでも苦痛を和らげようと知恵を絞ったアイディアと技術の結晶だと思います。
103系電車はもっと評価されるべきだと思います! (`・ω・′)キリッ

テーマ : 鉄道
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

かずや(京ヤワ)

Author:かずや(京ヤワ)
河津屋京柔/かずや(京ヤワ)は、京都府下在住の東方好きなMacユーザーです。
昔は電車小僧。今は鉄道おじさん。多分この先も?
広汎性発達障害があることを知ったのは、40歳手前のことでした。
開き直るほどタフじゃないけど、生きるのが随分と楽になりました。
毎週日曜日にキリスト教会に通う程度には信心深いようです。
ちまちまとパソコンでお絵描きしたりしていますが、最近は寡作気味です。

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